運営者情報 | 株式会社 INDEX |
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本部 | 〒890-0056 鹿児島市下荒田1丁目38番3号 1303 |
電話 | 099-285-6030 |
代表取締役 | 下吹越桂史 |
取引先 | 株式会社JR鹿児島シティ、株式会社博多ステーションビル、近藤貿易有限公司、株市会社ニチレイ・ロジスティックス九州、株式会社伊東商会、持留精油株式会社 他 |
取引銀行 | 鹿児島信用金庫、西日本シティー銀行、日本政策金融公庫 |
2021年8月4日。玖子貴は<QJIKI>として再始動しました。 多くの方々のサポートがなければ実現し得なかったと思います。この場を借りて心より御礼申し上げます。
弊社INDEXが21年7月に破産した有限会社玖子貴が運営する2店舗(鹿児島、博多)を引き継ぐ決定をしたのには3つ理由があります。
一つは、店舗を買取ったお金を、玖子貴の破産手続費用に充ててもらう為です。
当時、有限会社玖子貴には破産手続きに必要な現金資産がなく、社員への解雇通知が出せず、失業給付をすぐに受給することが出来ない事態になっておりました。
二つ目は、弊社INDEXが<玖子貴>のフランチャイザーであるからです。
フランチャイザーとしての責任から判断しました。
最後が、お客様の存在です。
たくさんの方から、激励のメッセージやお手紙、勿論お叱りも含め沢山の言葉を頂戴しました。個人のお客様に対して有限会社玖子貴が与えた不利益については、個人情報保護法に抵触しない範疇で、可能な限り弊社より補償させて頂きました。
その中で「もう一度、食べたかった」「玖子貴が大好きだった」「毎年、贈り物は玖子貴に決めていた」と惜しむ声をたくさん頂きました。
こうした事情というか心情から再始動を決めました。
そして、始めてすぐに分かったことは、破産した事業を引き継ぐ事の「困難さ」そして「有り難さ」です。
まず、普通に取引して頂けません。仕入れができず、食材も売ってもらえません。
又、求人しても応募はありません。
考えれば至極当たり前です。いや、考えなくても気づくべきでした。
私たちが何かを決める時、仕事に限らず旅行でも買い物でもそうです。
まずネットで検索して、それから考えます。
求人を見て「ココよさそうだな。調べてみよ!」とググったら「やっぱ、やめとこ」となるのです。
加えて当時、コロナ第5波が深刻化してテレビ報道は連日のように医療崩壊を伝えていました。
人流は大きく制限され、私たちの店も静かな日が続きます。
こうした先行き不安の中、社員が一人、二人、三人と辞め、ついには役員からも辞表が出される始末。結果、人手が全然足りず、猫の手よりはマシだろうということで、私も毎日厨房に入りました。
そして、ここで私はたくさんのお客様と出会い、大切なことを知るのです。
たまにスタッフに差し入れを持って来てくれるお爺さんがいます。
いつもカートを引いて歩いて、ゆっくりゆっくり歩いて来ます。
「こんなに買っちゃ食べきれないでしょ?」と心配したスタッフが聞くと
「今日のは友達やご近所にあげるんだよ」と。そして「またね」と言って帰られる。
毎日来るばあちゃんがいます。目当ての品が売り切れていると全身でガッカリする。
特に帆立のさつま揚げが大好物みたいです。
なので帆立が売切れそうになると、ばあちゃんの姿を探している自分に気づく。
もの凄い声量とビッグスマイルでエールをくれたオッサンがいました。
厨房から「ずいぶん沢山買われるなぁ」と思ってたらオッサンと目が合いました。
オッサンはガハハと豪快に笑って「応援してるから!頑張れよ!」と、親指を立てる。
そのオッサンが何者なのか僕は知らない。
けど、そんな優しい目でニッコリ応援されたら、嬉しくて涙が出ちまうじゃないか。
まさか見ず知らずのオッサンに泣かされるとは!
暮れのある日、オープンと同時に小走りに来られたジェントルマンがいた。
「飛行機で帰る予定だったけど、昨日ここの食べてね。絶対土産にしようって決めたんだ。だから今朝飛行機キャンセルして新幹線で帰るんだよ」そう言って微笑むジェントルマン。
中々お目に掛かれない決断と実行。
感謝を込めてマイレージ分サービスしたは言うまでもありません。
あの時のお土産、みなさん喜んでくれただろうか。
今は新しい仲間も増え、残ったスタッフと一緒に頑張ってます。
お店の様子はインスタで発信してますので、よかったらフォローしてください。お願いします。
私達のビジネスは「さつま揚げの店舗製造&販売」という小さなビジネスです。
やれAIだ、スマートコントラクトだ、メタバースだと目まぐるしく進化する今日にあって
「人が手作りでさつま揚げを作って売る」というビジネスは明らかに古臭く感じます。
そんなビジネスには未来がないと思われる方も多いことでしょう。
けれど、もし鹿児島へ、福岡へ来られる機会がありましたら、是非お立ち寄り頂きたいのです。
そして、商品を召し上がってみてください。
お時間が許すなら、店のスタッフと会話してみてください。
「まんざらでもないな」
きっとそう思っていただけると思います。
株式会社INDEX
下吹越 桂史